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アニメ【四月は君の嘘】第一話の“色”と“目”からみる伏線演出

アニメ、『四月は君の嘘』


TVアニメ「四月は君の嘘」オフィシャルサイト

の第一話を観て感じた「これはたぶんナニかの伏線っぽいぞ」という演出についての考察

 

原作漫画

四月は君の嘘(1) (講談社コミックス月刊マガジン)

四月は君の嘘(1) (講談社コミックス月刊マガジン)

 

 は未読だったんだけど、

『僕達の青春はカラフルに色付いている』

っていうキャッチコピー通り、アニメ第一話はセリフにも演出にも非常に“色”というものを意識した作りになっておりました。

 

その中でもこの第一話では主要登場人物三人の“目”がそれぞれアップになるシーンがあって、1つ目は劇中序盤の公正と椿のシーン

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椿が公正に目の輝きや恋をすると景色がすべてカラフルに見えるっていう話をするっていうここでも“色”を意識させるシーンでの一場面。

ある出来事をきっかけに景色がすべてモノクロに見えているという公正と彼の幼馴染であり純粋でまっすぐな椿を目の輝きと色付き方の違い(椿の目だけ空の景色を反射してる)だけで表現している。

さらに細かく言うとこのシーンは放課後の夕暮れ時のシーンなんだけど、そんな茜色の背景と椿の目の色が見事にシンクロしてるんですよね(椿の目の色は元から黄色がかった茜色)。キャラクターの目の色に背景の色の色彩を合わせることで、まさに椿の目が外の世界を純粋に反射して輝いているように見えるっていう、、ウマすぎ!

またそういった放課後の茜色の背景の中でも澄んだ青色のままの瞳の公正は外の色彩を反射することがない(世界に対して遮断している)ようにも見えるという、元のキャラクターの目の色はそのままに外の世界の色彩を利用することでそのキャラクターの瞳の輝きと内面を表現するってなんだこれウマすぎ!

 

そしてもう一つの“目”の場面が劇中終盤の公正とメインヒロインであるかをりのシーン。第一話のなかでももっとも文脈的に色付きがありポジティブなシーンであり公正がかをりに惹かれていく最初のシーンでもあるんだけど、まずそのときの公正の目のアップ

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幼馴染である椿との会話シーンや他のシーンと比べても明らかに目が輝き、色付いているのがわかります。

さらにこのシーン、外は昼間の晴天、つまり青空なんですよ。序盤の夕暮れ=椿の瞳の色=瞳の輝きと捉えるなら・・・ってここも完璧すぎ!

 

そしてそんな公正の目を輝かせた存在、かをりは第一話の時点ではひたすらに陽性な存在であり、まさに物語を文字通り“色付かせてる”存在であったんだけど、このシーンでの彼女の目のアップが

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めっちゃモノクロ!公正以上にモノクロ!

 

これだけ色に拘った作品で、この彼女のモノクロカラーの目の色は何かを勘ぐるなというほうが無理な話。こういったヒロインにある“陰り”を分かりやすい表情やセリフ以外で、しかも一番ポジティブなシーンで見せてくるところは

このアニメ、曲者じゃ(イイイミデ

と思わずにはいられません。まさに作品のテーマや序盤との対比ありきだからこそささる“伏線演出”であり、原作漫画では表現しきれない“色”のついたアニメだからこその演出方法だというところも5億点です。

 

監督のイシグロキョウヘイって今作が初監督作品みたいだけど、にしてはいろいろ旨すぎるやろ!

2話以降どういう見せ方をしてくるか非常に楽しみなアニメです。