新しいタイプの影霊衣が大会上位に!【宣告者影霊衣】デッキ考察
まずはそのデッキレシピを見ていただきたい↓
あざみ野杯 ベスト8 エリア 【宣告者影霊衣】- あざみ野杯
正直最初に見たときは“???”でしたよ。【影霊衣】なのに通常モンスターが8枚も採用されてますからね。
これまでの【影霊衣】とは大幅に違う構築、いや、もはや影霊衣が主軸ではなく【宣告者】に影霊衣をタッチしたデッキといったほうが近いでしょう。
【宣告者影霊衣】デッキ考察
このデッキの戦い方を大まかに言うなら《高等儀式術》で儀式召喚した《崇光なる宣告者》で相手の動きを完全に無効化しまくりながら殴り勝つパーミッションビートデッキ。
【宣告者】というデッキ自体はもちろん前からあったんだけど、こちらが儀式召喚する前に相手に展開されると弱いのと、儀式召喚しても手札に天使族をある程度握っていないとパーミッションも機能しないという難しさ、安定性の低さでこれまでほとんど注目されていないテーマでした。
しかしこのデッキがすごいのは、そんなこれまでの【宣告者】の弱点であった初速とアド回復を見事なまでの構築力でクリアしているところ。
↑鍵となるのはこのカードの過労死っぷり。
以下、それらのために採用されている各カードの解説です。
初動(儀式素材の準備)の安定
分かりやすいところだとこれまでの【影霊衣】でも採用されていた儀式安定セットの《マンジュ・ゴッド》《センジュ・ゴッド》《儀式の準備》そして《虹光の宣告者》を一枚からS召喚できる《深海のディーヴァ》。
さらに各種儀式サポートカードを共有し《影霊衣の万華鏡》から儀式召喚することで《虹光の宣告者》を墓地に落とせる《ユニコールの影霊衣》。ちなみにこのデッキの影霊衣用途はほぼこのためだけといっていいでしょう。
それに加えて《高等儀式術》と《崇光なる宣告者》を各3枚に。そして多少性能は落ちるもののほぼ4枚目以降の《崇光なる宣告者》と言っていい《神光の宣告者》を2枚採用。
しかし、それでもまだ磐石とは言えない。確実に初動で宣告者の儀式召喚を可能にするためにこのデッキではさらにこのカードを3積みしています↓
ここまでするか!そう、ここまでするのです!
用途はもちろん、《虹光の宣告者》を墓地に落とすこと。そうすることでこのカードはライフ3000コストの《マンジュ・ゴッド》となれます。
一見重いライフコストに関しても、このデッキは宣告者を出すか負けるかのデッキであるため、そう考えれば3000なんてコストはあってないようなもん。
アド回復(宣告者を出してからの動き)
さて上記のカードで初動の安定は図れました。しかしここから第二の関門、いかに手札に安定して一枚以上の天使族モンスターを握るか。
宣告者を出した後も上記のカード郡で2枚目以降の宣告者をサーチすることで手札コストを補充することはできます。しかしそれだけじゃ足りない。
ここで鍵となってくるのが《高等儀式術》を採用するにあたって必要不可欠な通常モンスターの存在。
このデッキでは《逆転の女神》《ハッピー・ラヴァー》《ギャラクシー・サーペント》の計三種合計8枚を採用しています。
いくらなんでも通常モンスター多すぎだろ!
しかしこれにはしっかり理由があって、まず《逆転の女神》《ハッピー・ラヴァー》は天使族であるため手札に来ても宣告者のコストに出来ます。じゃあ天使族でもない《ギャラクシー・サーペント》は?
これはこのカードを採用する上で大きな意味を持つのです↓
このデッキで《高等儀式術》から《崇光なる宣告者》を儀式召喚する場合デッキから《逆転の女神》1枚と《ハッピー・ラヴァー》1枚《ギャラクシー・サーペント》2枚の合わせて4枚(6+2+2+2)を墓地に送ります。
そうすることで即座に《トライワイトゾーン》の発動条件を満たすことができる。そしてここから《トライワイトゾーン》を絡めた展開がこのデッキのすばらしいところなんだけど、
《トライワイトゾーン》での蘇生から《ハッピー・ラヴァー》一体とチューナーである《ギャラクシー・サーペント》一体から《虹光の宣告者》S召喚→《虹光の宣告者》ともう一体の《ギャラクシー・サーペント》からレベル6シンクロモンスターS召喚→墓地に送られた《虹光の宣告者》から儀式カードサーチ
と《トライワイトゾーン》一枚がレベル6Sモンスターと任意の儀式カードに化ける。
手札に《ゲール・ドグラ》がある場合はさらに恐ろしいアド回復が可能で
《ゲール・ドグラ》効果で《虹光の宣告者》墓地送りで儀式カード一枚サーチ→《トライワイトゾーン》での蘇生から《ゲール・ドグラ》と《ギャラクシー・サーペント》で《虹光の宣告者》S召喚→残りの《ハッピー・ラヴァー》と《ギャラクシー・サーペント》でもう一体の《虹光の宣告者》をS召喚→二体の《虹光の宣告者》から《外神ナイアルラ》X召喚
→《外神ナイアルラ》の(2)の効果を発動→墓地に送られた2枚の《虹光の宣告者》の効果で2枚の儀式カードをサーチ
《ゲール・ドグラ》と《トライワイトゾーン》が3枚の儀式カードに早代わり。これをすべて天使族である宣告者儀式モンスターを手札にもってくれば、、もう完全なるパーミッション布陣の完成です。それに加えフィールドに残った《外神ナイアルラ》の効果で毎ターン儀式カードのサーチも可能になるため、、はい、ただの脳汁プシャー状態です。
まとめ
いや~、すごいデッキでしたね。どうしたらこんなギミック思いつくんだろ。。
最近ちょくちょく大会上位に顔を出している【ヴォルカニック】と合わせてここにきてコントロール系のデッキが結果を出してくるなんてまったく予想外でした。
バーンコントロールが大会上位に!【ヴォルカニック】デッキ考察 - ボンクラの哲学
最近の遊戯王のデッキ構築の成熟っぷりはいったいなんなんでしょう。
いずれにせよこういうデッキが出てくるとますます環境のメタゲームが面白くなってきて大人の遊戯王好きとしたら大歓迎なんですけどね。
え?子供のためのわかりやすいカードゲーム?
クソガキ共はデーモンの召喚でも召喚しとけや!(中指ピーン