東大生が構築し優勝した【クリフォート】がかなり斬新な件。これが高偏差値デッキか。。
2月21日に行われた『大学サークル対抗 遊☆戯☆王OCG デュエルトーナメント』↓
大学サークル対抗 遊☆戯☆王OCG デュエルトーナメント | イベント・大会 | 遊戯王アーク・ファイブ オフィシャルカードゲーム
優勝したのは東京大学チームで勉強ができるやつはデュエルも強いということが見事に証明されたわけですが、そこで使用された【クリフォート】がこれまでのクリフォートデッキとは一線を画す構築だったのです。
まずそのデッキレシピがこちら↓
Deck Details | Yu-Gi-Oh! TRADING CARD GAME - CARD DATABASE
罠カードなし、そして何より《アポクリフォート・キラー》3積みという衝撃。
この《アポクリフォート・キラー》というカード、魔法・罠効かない、レベル・ランク10未満のモンスター効果も効かない、3000打点に特殊召喚モンスター弱体化ととにかく強力な耐性を持ち、かつ《クリフォート・ツール》でサーチ可
とクリフォートの中でも切り札的ポジションのカード。
しかし、これまでの大会レベルの構築ではリリース三体の通常召喚という重さ、このカードを出せる状態≒他のクリフォートの展開でも勝てる状態という認識から最近の【クリフォート】にはほぼ採用されていないカードでした。採用するにしても《クリフォート・ツール》でサーチ可能で序盤で腐る点からピン刺し一択だという認識が普通でした。そう、凡人の認識では。。
環境での《アポクリフォート・キラー》の強さ
このデッキの挙動を考察していく前に、現環境でのトップメタ相手に《アポクリフォート・キラー》を出すとどうなるか考えていきます。
まず【シャドール】と【海皇】。《星態龍》を出す以外突破方法はありません。
《星態龍》を採用してなかったらその時点で詰み。採用してたとしても【シャドール】【海皇】共に《星態龍》を容易に出せるデッキではないため、出されたらほぼ詰みといっていい。
続いて【影霊衣】。上記の《星態龍》からの突破以外に攻撃力2500以上の影霊衣に《ディサイシブの影霊衣》の手札からの攻撃力上昇効果で戦闘破壊という方法もあるため、
【シャドール】【海皇】よりは突破しやすいものの、安定した切り返しはやはり難しい。
最後に【クリフォート】
アドバンス召喚した最上級クリフォートに《機殻の生贄》、または《クリフォート・アーカイブ》など自身のクリフォートの攻撃力を上げるP効果を持つクリフォートをPゾーンに置くことで戦闘突破できる。
上記のデッキに比べると突破しやすいものの、1ターンで最上級クリフォート出せるようこちらのペンデュラムゾーンや手札がある程度整っているのが条件となる。
こんな感じで環境上位のデッキそれぞれに突破方法は一応あるものの、どのデッキも安定して切り返せるとは言いがたく、《アポクリフォート・キラー》の高い攻撃力と③の墓地送り効果により、どのデッキでも返しのターンで切り返せなければほぼ負けが確定するというところも相手からしたら厳しいところ。
つまりこの《アポクリフォート・キラー》というカード。環境的にも出せば9割勝ちという超パワーモンスターなわけです。
東大優勝【クリフォート】デッキ考察
さてここからこのデッキの考察。このデッキの特徴を一言で言うなら初動《アポクリフォート・キラー》アドバンス召喚に特化しているというところでしょう。
先行手札5枚からでも《クリフォート・ツール》+他のクリフォート4枚という状態の手にすれば
《クリフォート・ツール》とペンデュラムスケール1のクリフォートをPゾーンへ→クリフォート3体を手札からP召喚→《クリフォート・ツール》効果で《アポクリフォート・キラー》サーチでアドバンス召喚
といった挙動でいきなり《アポクリフォート・キラー》を出すことが可能。そしてその確率を極限まで上げるためクリフォート27枚、魔法カードはリリースを二体分にできる《機殻の生贄》以外はすべてサーチ&ドロー系カードという徹底ぶり。
↑《無の煉獄》まで3積みしてるところに狂気を感じるぜ。。
さらにこの展開は採用率の高い手札誘発である《エフェクト・ヴェーラー》でも止めることはできず、たぶんこのデッキで先行を取った時点でもう8割は勝ちといってもいいんじゃないでしょうか。
仮に《アポクリフォート・キラー》が突破されたとしてもPゾーンが無傷なら《クリフォート・ツール》から即座に2体目の《アポクリフォート・キラー》を出すことができるため、相手からしたら《アポクリフォート・キラー》とPゾーン両方破壊しなければ負けるという地獄的展開。
逆に初動でこちらが《アポクリフォート・キラー》を出せなければ他の防御手段が一切無いため一気にフルボッコにされる恐れのあるなんともしょっぱいデッキでもあります。
これまでの【クリフォート】の常識を覆したという意味では非常に斬新で面白い構築であり、たしかに環境的にも強いのは認めざるを得ないデッキでしたが、相手にするとなると一ミリも楽しくなさそうな良くも悪くもカジュアルプレイ向きではない完全大会仕様デッキなのでした。
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