新テーマ【Kozmo】デッキ考察
2016年9月10日発売の『EXTRA PACK 2016』で登場する新テーマ【Kozmo】。海外では環境テーマの一角として活躍していたようで、これは期待がもてますぞい。
【Kozmo】は下級モンスターと上級・最上級モンスターでそれぞれ異なった共通効果を持っているのが特徴。下級モンスターは
フィールドのこのカードを除外して発動できる。
手札からレベル(自身のレベル+1)以上の「Kozmo」モンスター1体を特殊召喚する。
この効果は相手ターンでも発動できる。
という自身のレベルより高いKozmoを手札からフリーチェーンで特殊召喚できる効果。上級Kozmoは
このカードが戦闘・効果で破壊され墓地へ送られた場合、
墓地のこのカードを除外して発動できる。デッキからレベル(自身のレベル-1)以下の
「Kozmo」モンスター1体を特殊召喚する。(手札に加える。)
という破壊をトリガーに自身のレベル未満のKozmoをリクルートできる効果。最上級Kozmoはそれに加えて
このカードは相手の効果の対象にならない。
という耐性も持っている。
上記の共通効果に加え下級Kozmoはライフコストを支払うことでのアド獲得効果、上級・最上級Kozmoはノーコストのアド獲得効果も持っていて、下級Kozmo⇒手札の高レベルKozmo⇒デッキからそれ以下のレベルのKozmo⇒デッキから下級Kozmo⇒手札の高レベルKozmo
とKozmoからKozmoへひたすら繋いでいき盤面を維持しつつ、それぞれのKozmo固有効果でアドを重ねていく中長期戦型ビートダウンデッキとなっている。
そんなこのテーマの大枠を軸にそれぞれのKozmoカードを考察していきます。
レベル1Kozmo。②効果で確実にハンドアドを得られるのが優秀。
通常召喚したターンのエンドフェイズに②効果で高レベルKozmoを手札に加える→相手ターンに①効果からその高レベルKozmoと入れ替える
という動きが非常に強力で、これ単体でKozmoギミックをスタートさせられるパワーカード。下級Kozmoの中では最優先で採用される。
レベル2Kozmo。Kozmoは共通効果によりいずれも自身を除外することで効果を発動するため、②の帰還効果は非常に狙いやすい。帰還したKozmoは「効果は無効化され、エンドフェイズに破壊される」制約を受けるものの、上級・最上級Kozmoを帰還することでこれがリクルート効果のトリガーになってくれる。自身の①効果と合わせて使えば一気に二体の高レベルKozmoをフィールドに揃えることもでき、ボード構築面で非常に優秀な働きをしてくれる。
レベル2Kozmo。どう考えても《Kozmo-フォルミート》の方が優秀なのでほぼ採用されることはない。
レベル3Kozmo。Kozmoモンスターの中では唯一のサーチ効果持ちだが、戦闘ダメージがトリガーであるため少々狙いづらいのが難点。ただこの②効果は①効果との親和性が非常に高く、これらを組み合わせることで実質デッキから任意のKozmoモンスターのリクルートが可能になる。
レベル3Kozmo。墓地のKozmoを蘇生できるがKozmoモンスターはその共通効果から除外されることがほとんどなので使いどころは以外に少ない。《Kozmo-フェルブラン》《Kozmo-デルタシャトル》の効果から墓地に送られた高レベルKozmoを蘇生するといった動きが理想。
レベル4Kozmo。スペルスピード1の《月の書》効果を持つ。ステータスと②効果だけみても下級アタッカーとしてかなり優秀。Kozmoギミックをメタってくる相手モンスターへの対策としてサイドデッキからの活躍が期待できる。
レベル4Kozmo。下級アタッカーとしてのステータスは優秀だが②効果は直接アドに繋がるものではないため優先度は低い。
レベル5Kozmo。モンスター効果へのパーミッションが優秀。上級Kozmoの中で唯一下級Kozmoと同じ共通効果を持つのが特徴。
レベル5Kozmo。魔法・罠の除去という扱いやすい効果を持つ。下級Kozmoの効果で特殊召喚すれば《サイクロン》のような運用も可能。
レベル5Kozmo。相手モンスターへの切り返しとして使える。デッキからKozmoモンスターを墓地に送る効果も《Kozmo-シーミウズ》と相性が良い。
レベル5Kozmoはそれぞれ違った役割の汎用性の高い効果を持ち、三種類採用することでレベル6以上のKozmoからのリクルートの選択肢を増やせるため最低でも全種類ピン刺しで採用したい。
レベル6Kozmo。毎ターン自身と同じステータスのトークンを生成できる。
レベル6Kozmo。同じレベル6枠なら《Kozmo-ドッグファイター》の方が優秀なため優先度は低い。
レベル7Kozmo。効果はそこまで有用ではないものの、レベル8Kozmoからリクルートできる効果の対象にならない唯一のレベル7Kozmo枠ということで、ピン刺し採用は検討できる。
レベル8Kozmo。扱いやすいモンスター除去効果に攻撃力3000という高ステータスも優秀。下級Kozmoからフリーチェーンで特殊召喚すればモンスター破壊の効果がより有用になり、最上級Kozmoの中では最も採用優先度が高い。
レベル9Kozmo。罠カードに対する制圧力を持つが、Kozmoは除外されることがほとんどなので墓地リソースを必要とする発動トリガーが使いづらいのが難点。またスペルスピードの関係から現在主流のカウンター罠には対処できないのも痛い。
また③効果はリクルートではなくサーチである点にも注意。
レベル10Kozmo。他のKozmoと違い下級Kozmoの効果から特殊召喚できず、自身の効果で手札から特殊召喚できるのが特徴。展開のためのカード消費が多いのが難点だが、効果の対象にならない4000打点に加え魔法に対する制圧力があるのも強み。
ただこのカードも《Kozmo-ダークエクリプサー》と同じく③効果からはリクルートではなくサーチになっている。
非常に優秀なKozmoのフィールド魔法。
①効果は除外されたKozmoのサルベージ。Kozmoは積極的に除外を行うテーマなので毎ターン安定したアド回復が期待できる。
②はKozmoの手札交換効果。このテーマは下級Kozmoから手札の高レベルKozmoを展開するという性質上、状況によって手札にあってほしいKozmoのレベルが異なるためこの効果は非常にありがたい。①効果と組み合わせれば純粋な1ドロー効果としても扱える。
③効果は破壊からのKozmoサーチ。同名カードをサーチすることで疑似的な破壊耐性にもなる。
・・・このカード強すぎない!?
ライフコストを支払うことで何度でも再利用可能な装備魔法。Kozmoの火力向上に使えるもののカードパワー的にはイマイチ。
フィールドのKozmoを破壊することで相手カードに対して対象の取らない除外ができる罠カード。一見すると重いコストに見えるが“自身のKozmoを能動的に破壊できる”というところが実はポイントで、高レベルKozmoのリクルート連鎖を止められてしまうバウンス・除外での除去に対してのサクリファイスエスケープとしても利用できる。特にKozmo最大の天敵である《SNo.39 希望皇ホープ・ザ・ライトニング》への解答として必須になるカード。
①はリクルーター、墓地メタとして使える効果。Kozmoのミラーマッチ対策としても使え、今後【Kozmo】が環境入りしてきたらサイドデッキ要員として活躍しそうなカード。
【Kozmo】サンプルデッキレシピ
【Kozmo】は海外先行テーマなので、海外の大会で結果を残した【Kozmo】のデッキレシピを掲載しておきます↓
アメリカ代表決定戦ベスト8 【Kozmo】- デッキ詳細 -
ヨーロッパ代表決定戦ベスト8 【炎王Kozmo】- デッキ詳細 -
これらのレシピを参考に日本のカードプール・レギュレーションでどこまでこのデッキを強化させられるか、、といった感じになりそうです。
こうして見ると【Kozmo】は展開力や制圧よりも盤面維持力に特化したテーマであるということが分かります。これまでひたすら高速化が進んできた環境で、このデュエルの低速化を促すテーマがどこまで活躍していくのか非常に見ものですな。