《闇の護封剣》の評価がじわじわ上がってきている理由
4月5日に行われた大会『第29回カード王CS』
大会結果は【HERO】【テラナイト】【海皇】と今のトップメタが上位を占めていたのですがその中で2位になった【HERO】デッキがメインから《闇の護封剣》を3積みしていたのが印象的でした↓
第29回カード王CS 2位 【HERO】: デッキ詳細 - 遊戯王☆カード検索
前環境では《皆既日蝕の書》が再評価され採用率がかなり高かったのが印象的でしたが、
今回の環境ではその《皆既日蝕の書》の相互互換ともいえる《闇の護封剣》が熱いんじゃないかと個人的には思ったりしています。
全体裏側表示という強さ
最近の遊戯王はモンスター効果のインフレにより、これまでの魔法・罠の役割であった除去、制圧までもモンスターでまかなえるようになり、さらに強力なモンスターを1ターンで複数展開することができるようにもなりました。
そうなることでこれまでの主流であった単体除去罠がしだいに機能しなくなっていきます。「一体除去するだけじゃ間に合わない」、「罠カードでは遅すぎる」といった状況に出くわす場面が増えてきたからです。
そこで注目され始めたのが全体裏側表示魔法でした。
魔法カード故に今引きで使える、裏側にするためモンスター効果も無効にできる、守備表示にするため戦闘での突破もしやすくなる、すべてのモンスターに適用できる
点が今のモンスター主体環境にはまさにピッタリで、さらに「対象にならない」「破壊されない」モンスターにも強いため腐ることがないというも優秀。相手のモンスター郡を完全に沈黙させつつ、こちらの展開を確実に通すことができる点が全体裏側表示魔法最大の強みといえるでしょう。
《皆既日蝕の書》と《闇の護封剣》比較
そんな全体裏側表示魔法筆頭といえるこの二枚を比較すると、
《皆既日蝕の書》
・速攻魔法である(相手ターンの行動阻害としても使える)
・エンドフェイズまで裏側にしたモンスターを処理できないと相手にアドを与えてしまう
・自分フィールドのモンスターも裏側守備表示にしてしまう
《闇の護封剣》
・相手モンスターのみ裏側守備表示にできる
・数ターン裏側守備表示を継続できる(相手モンスターをすぐに処理できなくても拘束として使える)
・永続魔法ゆえにバウンスで再利用できる←これ重要
今の環境で《闇の護封剣》が熱い理由
《闇の護封剣》が《皆既日蝕の書》より優れている最大の要素はセルフバウンスで再利用できる点。で今の環境って実はかなりセルフバウンス環境でもあるんですよね。
トップメタでは《星輝士 トライヴェール》を出せる【テラナイト】
《氷結界の虎王ドゥローレン》を出せる【海皇】
とトップメタのうち二つのデッキが簡単にセルフバウンスギミックを取りこめるデッキであるのは大きい。
他のデッキでも汎用カードである《BF-精鋭のゼピュロス》や《獣神ヴァルカン》を採用しているなら再利用できる機会は十分ある。
この二枚を採用でき《BF-蒼炎のシュラ》の戦闘破壊効果も使いやすくなる【BF】なんかは特に《闇の護封剣》と相性が良さそう。
今回このカードが採用されていたのは【HERO】デッキでしたが、上記の理由で同じトップメタでは【テラナイト】【海皇】のほうがより《闇の護封剣》のポテンシャルを引き出せるデッキであるともいえる。
これからの採用率の動向が非常に気になるカードの一つですな。