開局55周年特別番組 『めちゃ×2感謝してるッ!4時間超SP』に観たフジテレビの“不謹慎さも面白さ”の決意表明
先日放送されたフジテレビ開局55周年特別番組 『めちゃ×2感謝してるッ!4時間超SP』のある場面を観て、最近小生が感じていたフジテレビバラエティの“攻めてる感”がいろいろと繋がったので記事に
アウト×デラックスから始まったフジテレビの無難でないバラエティ作り
テレビっ子でありながらこれまでテレビ局というものを分けて意識してこなかった小生が特にフジテレビというチャンネルを意識しだしたきっかけが2013年4月から始まった深夜番組の『アウト×デラックス』
どんな番組かひと言で言うなら世間の一般常識からはみ出たいろんな意味で“アウト”な人たちとトークしていくトークバラエティ番組。そんな奇人変人な芸能人、一般人の素のアウトっぷりを笑う番組でこれが非常に面白いんだけど、それと同時によくこんな番組作ったなあと初めは関心半分心配半分でもありました。
悪い言い方をするならこの番組はいわば現代の見世物小屋のようなもので“普通から外れている人”をエンターテイメントにしているというのは間違いなく一定層から大クレームがくることは間違いない。もちろんこの番組はそんなアウトな人たちへの愛で作られていることはしっかり見ればわかるのですがそれでもこれが無難でない番組なのは明らか。
一見タイプの違う番組、『テラスハウス』も素人の共同生活を台本無しでカメラに収めるというある意味覗き見のようなもので決して万人受けする無難な番組ではないのです。
そもそも視聴者からのクレームに敏感になりすぎて自主規制気味になり、ロケの通行人にもボカしを入れるような昨今のテレビ業界の中で、フジテレビのこの二つの番組はその潮流と本質的には間逆のことをして、それが人気にも繋がっているという皮肉。これがまたなんともフジテレビらしい
それ以外にも最近の『とんねるずのみなさんのおかげでした』ではにしきのあきらへのもはやイジメに近い弄りだったり、高額な買い物を強制的に芸人にさせる“買う”シリーズだったり、従来の女芸能人や女子アナへのセクハラいじりが復活してきたりととんねるず本来の“部室ノリの暴走”を全面に押し出していて相当クレームもきていると思う、けどめっちゃ面白い
フジテレビ上層部までもが体を張った“決意表明”
そんな中で先日放送されたフジテレビ開局55周年特別番組。これをやる番組がフジテレビで最も無難でなく、「子供に見せたくない番組」常連だった『めちゃ×2イケてるッ!』だということにすでにメッセージ性を感じなくもないけどもその中の一場面を見てそれが確信に変わった
めちゃイケメンバーとふなっしーがフジテレビの社長応接室にお邪魔しそこにいる社長、専務、副社長らまさしくフジテレビ上層部から55週年宣伝大使のようなものを任されるといった流れから、出し物のアシスタントとして現れたたけっしー(ビートたけし)が突如暴走。ペンキをひっくり返したり巨大なホースで水を噴射したりで社長応接室はもうぐちゃぐちゃ。めちゃイケメンバーのみならず社長や専務らもたけしに大量に水やらペンキやらをかけられめちゃくちゃになってしまう。。
とフジテレビ上層部までもが“体を張って”この茶番を演出していたのです。もうこれを観てフジテレビは完全に決意表明をしたなと
無難なモノだけ求める“良識ある”視聴者はフジテレビのバラエティは観なくて結構、フジテレビは不謹慎なモノ、アウトなモノ、毒のあるモノも含んだ本当に面白いバラエティを作っていきます
と個人的には受け取ったのです。
そう考えると正月にあったフジテレビ巨大看板騒動もそこに込められた2014年度のフジテレビの決意表明として非常に腑に落ちる(まあ多少やりすぎではあったにせよ)。
これからはもう尻込みせずどんどん面白い番組を作ってくれそうな雰囲気がビンビンのフジテレビさん。深夜アニメ枠のノイタミナも面白い作品が多いし、小生もこれからはフジテレビ推しでいかせていただきます。
人生で大切なことは全部フジテレビで学んだ ~『笑う犬』プロデューサーの履歴書~
- 作者: 吉田正樹
- 出版社/メーカー: キネマ旬報社
- 発売日: 2010/07/14
- メディア: 単行本
- 購入: 1人 クリック: 162回
- この商品を含むブログ (21件) を見る