遊戯王らぼ

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2014年度で一番おもしろいネタ(今のところ)「ドリルすんのかい」の“おもしろさ”考察

 

最近見たコントの中でもずば抜けて面白く自分でも信じられないくらい大爆笑してしまった吉本新喜劇すっちー&吉田の「ドリルすんのかい」ネタ

普段コントや漫才を見て“面白い”とは思っても声に出して爆笑することはほとんどなかった小生がここまで笑ってしまった原因はなんなのか。今回はこの名作「ドリルすんのかい」ネタの“笑い”がどういうものなのか、自分の中で考察してまいります。

 

「ドリルすんのかい」は最高の“天丼”コント

ちなみにこのコント、やってる内容はめちゃくちゃシンプルで、サラリーマン演じるすっちーは最後にひと言しゃべるだけだし、ヤンキー演じる吉田もクドいくらい同じリアクションとツッコみを繰り返すため、出てくる言葉の種類は10個程度しかなく、話芸で笑わせるようなネタではまったくない。じゃあこのコントがなんでここまで笑ってしまうのかというと、それぞれの笑いの基礎を過剰なまでに繰り返す“天丼”にこれでもかというくらい特化してるからだと思う。

 

天丼1 黙々とひたすら柔らかい棒でヤンキーをシバく中年リーマン

このコント最初の“笑い”。まあこのシチュエーションだけである意味鉄板的に笑えてしまうんだけど、このコントの場合、最初から最後まで3分半近いコント時間の間ひたすらこの中年リーマンがヤンキーをシバき(あるいはドリル)し続けてる。しかもそのシバき方も胸、つま先、あご、脇、乳首ドリルの4種類のみで、ひたすらそれを繰り返す。しゃべらずに黙々と繰り返す。ボケたりおちゃらけたりもせず、真顔でひたすら柔らかい棒でヤンキーをシバき続ける。常に状況を変化させながら新たな笑いを繰り出していく通常のコントとは違い、最初からまったく一貫して変化のない中年リーマンという存在の“天丼”さが異常におもしろい。

 

天丼2 吉田演じるヤンキーのリアクションと突っ込み

同じ箇所を繰り返しシバいてくるすっちーに対し、吉田のほうもシバかれる場所に対して毎回同じリアクションをする。胸なら「わあ~お!」、つま先ならちょっと冷静に「つま先やめろ」、あごなら深刻に「あごやめろ!」、で乳首ドリルなら「ドリルすな」、このリアクションを最初から最後までまったく変化させない。すっちーの行動や状況の異常さに突っ込みを入れてはいくものの、シバきに対しては毎回同じリアクションで“天丼”していく。そのため状況を変えようと何か訴えてもシバかれる→同じリアクションと被せてくるため、ひたすらシチュエーションが進歩しない変化しない。「これいつまで続くんだよ。。」っていう異常さとそれでも続く繰り返しが逆にどんどんおもしろくなっていく

 

天丼3 リズム

シバく→リアクションという流れが非常にテンポがよく、かつ同じかぶせなためこの流れが一つの音節になるくらい非常にリズミカル。とくに「ドリルすな、すな、すな、すな、すな・・」と百回くらい繰り返すくだりは秀逸で、乳首と棒と「すな」だけでここまで笑わせられるとは思いませんでしたよ。でこのリズムの被せがあるからたまにそのリズムが詰まったり変化したりするような“ちょっとした違い”が起こるとそれだけで過剰に笑えてしまう。しかもそのちょっとした変化も一瞬でまたもとのリズム(被せ)に戻るという見事な状況の進まなさ&天丼っぷり。

 

・・いろいろああだこうだ考察してきたけど、基本的にこのネタはそんなことなにも考えずにバカ笑いできるような良い意味で“ホントにくだらない笑い”を追求したネタ。やっぱりくだらないことと天丼は最高ですね。